「在籍確認なしで借りられる」「審査が甘い」といった言葉は、金融ブラックの方や勤務先に借入を知られたくない方にとって非常に魅力的に映ります。

しかし、現実には在籍確認なしを全面に打ち出す業者の多くが闇金や違法な個人融資であり、利用すると重大なリスクが伴うため危険です。

本記事では、金融ライター渡辺たけしが「在籍確認なし」を謳う業者の実態を解説し、利用する前に知っておくべき注意点や、安全な相談先を紹介します。

在籍確認とは?なぜ必要なのか

消費者金融や銀行が行う在籍確認は、申込者が本当にその会社で働いているかを確認するためです。

通常は、金融会社の担当者が職場に電話をかけ、本人が不在でも「〇〇は在籍しています」と答えてもらえれば終了します。

これは、返済能力を確認するために不可欠な手続きであり、金融庁が定める「貸金業法」に基づいて実施される正規の審査の一環です。

💡参考:金融庁|貸金業法のキホン

「在籍確認なし」と謳う業者の実態

一方で、SNSや掲示板でよく見かける「在籍確認なし」を謳う業者は、ほとんどが闇金や個人融資を装った違法業者です。

特徴として、以下のような点が挙げられます。

・「即日融資」「誰でも借りられる」といった甘い宣伝文句

・審査が極端に甘く、身分証や口座情報を送るだけで融資が可能とされる

・高額な利息(週倍・月倍など)で貸し付けする

・返済が滞ると勤務先や家族へ執拗に取り立てを行う

過去の記事で紹介したカネナリや、フラワーキングクレジットも、「柔軟審査」や「即日融資」を宣伝していますが、実態は違法な貸付を行う闇金です。

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フラワーキングクレジットの口コミ・評判|実態と危険性を徹底解説

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「審査が甘い」は闇金の常套句

検索キーワード「在籍確認なし 審査甘い」で調べる方も多くいますが、このフレーズは闇金業者が好んで使う常套句です。

実際には、正規の金融業者の中で「審査が甘い」「在籍確認なし」で貸し付けする業者は存在しません。

なぜなら、正規業者は貸金業法に基づき、必ず返済能力を確認する義務があるからです。

審査が甘いとされる業者の利用は、以下のリスクが潜んでいます。

・法外な利息(年利600%以上の暴利など)で借金が雪だるま式に膨らむ

・個人情報が流出し、他の闇金業者からも勧誘が来る

・勤務先や家族に取り立てが及び、社会的信用を失う

👉 参考:金融庁|ヤミ金融対策法のポイント

5chに見る「在籍確認なし業者」の口コミ

大手口コミ掲示板の5chでは、「在籍確認なし」を掲げる業者に申し込んだ人の声が複数見られます。

💬「在籍確認はないと言われたのに、結局勤務先に電話があった」

💬「審査はゆるいが、返済条件が週倍。1万借りたら翌週に2万請求された」

💬「口コミがやけに良い業者は自演の可能性が高い」

このように、実際には在籍確認を回避できないか、または極悪な条件を強いられるケースがほとんどです。

在籍確認なしで安全に借りられる方法はある?

結論から言えば、完全に在籍確認なしで安全に借りられる金融業者は存在しません。

ただし、正規の消費者金融の中には「電話ではなく書類提出で対応してくれる」ケースがあります。

例:

・在籍確認を会社への電話ではなく「社会保険証」「給与明細」の提出で代替できる場合がある

・一部の中小消費者金融は、勤務先への電話連絡を避けたい事情を考慮して対応してくれる

💡参考:日本貸金業協会|正規業者検索

悪質な闇金に騙されないためのチェックポイント

「在籍確認なし」と宣伝する業者を見分けるには、以下をチェックしてください。

・金融庁や都道府県に貸金業登録番号があるか

・契約条件(利息・返済周期)が書面で提示されているか

・「誰でも借りられる」「即日必ず融資」などの言葉を使っていないか

これらが満たされていない場合、ほぼ闇金業者と考えて間違いありません。

困ったときの相談先

闇金に申し込んでしまった、取り立てに困っている場合は、一人で抱え込まず専門家や公的機関に相談してください。

・法テラス|相談窓口

・金融庁|貸金業相談・紛争解決センター

・警察相談専用電話|#9110

まとめ:「在籍確認なし」は闇金の罠

「在籍確認なし」「審査が甘い」という言葉に惹かれる人は多いですが、それを前面に打ち出す業者は99%闇金です。

安全に借りたいなら、必ず金融庁に登録された正規の貸金業者を利用しましょう。

そして、どうしても困った場合は弁護士・司法書士など専門家に相談し、闇金の被害から身を守ることが大切です。