自己破産や債務整理の影響で

正規の金融機関からお金を借りられない方が増えています。

そんな中、SNSや広告で「即日入金」「先払い買取」などの言葉を

目にする機会も多いのではないでしょうか。

この記事では、先払い買取を名乗る業者のひとつ

「リサイクル買取」について解説します。

金融ライター渡辺たけしが調査した結果

リサイクル買取は表向き「買取業者」として運営していますが

その実態は高金利での貸し付けを行う

いわゆる“闇金まがいの業者”といえる点が多く見られました。

先払い買取とは？仕組みをわかりやすく解説

先払い買取とは、「商品を買い取る」という名目でお金を先に渡し

後日その商品の発送を条件に取引するというものです。

しかし、実際には商品を送らなかった場合や

わずかな商品を送るだけで大金を受け取るなど

実質的には“貸し付け”と変わらないケースがほとんどです。

先払い買取の典型的な流れ

1.業者に申し込みをする

2.「査定」と称して個人情報を提出

3.数万円が「先払い」で入金される

4.指定日（多くは給料日）に倍額を返済しなければならない

このような仕組みは、見た目こそ「買取」ですが

実態は貸金業に該当する“金銭消費貸借契約”と変わりません。

リサイクル買取とはどんな業者？

リサイクル買取は、公式サイト上では

「先払い買取業者」として運営しています。

デザインもシンプルで、一見すると

正規の買取サービスのように見えます。

しかし、参考サイトなどの情報を確認すると

「給料日前の資金調達」「審査が緩い」「即日入金」など

金融業者さながらの文言が並んでいます。

このように、あくまで“買取”を装いながら

実際には融資と同じ実態を持つことが

リサイクル買取最大の問題点です。

口コミでわかるリサイクル買取の実態

5chのスレッド（参考スレッド）でも

「リサイクル買取は貸金業法違反では？」という指摘や

「申し込みをしたが返信が遅い」「対応が不自然」といった投稿が見られます。

一方で、「スムーズに入金された」「助かった」という好意的な口コミも確認されています。

しかし、こうした“良すぎる内容”の口コミには注意が必要です。

一部の業者では、自社宣伝目的の自作自演投稿を行っていることが確認されており

信憑性には疑問が残ります。

口コミはあくまで“参考程度”にとどめ、安易に信用しないようにしましょう。

月倍とは？実態は高金利の貸し付け

リサイクル買取のような先払い買取業者が用いる取引条件の中で

特に問題なのが「月倍」と呼ばれる仕組みです。

月倍の仕組み

たとえば、3万円を受け取った場合

1ヶ月後の給料日に6万円で支払いしなければならないというもの。

年利に換算すると、1200％以上にもなる非常に高い金利です。

これは日本の法律（出資法や貸金業法）で定められた

上限金利（年20％）を大きく超えており

明確な違法行為に該当します。

「一度だけなら大丈夫」は大きな誤解

先払い買取業者は「柔軟審査」「すぐ入金」「安心の買取形式」

といった言葉で利用者を誘います。

しかし、実際には返済日が近づくと精神的に追い詰められ

支払いのために別の業者を利用してしまう

いわゆる自転車操業に陥るケースが非常に多いのが現実です。

さらに、支払いが遅れると「職場に連絡された」「家族にバラされた」

といった口コミも他業者で報告されています。

個人情報を渡している以上、取り返しがつかない

トラブルに発展するリスクがあります。

先払い買取は違法と認定された判例も

2024年には大阪地裁が「先払い買取は実質的に貸付と同様であり

貸金業法違反に該当する」との判断を示しました。

このように、法律のグレーゾーンを狙って

「買取」を名乗りながら融資を行うスキームは

違法とされています。

安易に先払い買取を利用せず、まずは相談を

お金に困ったとき、焦りから「すぐ現金化できる業者」に

頼りたくなる気持ちは理解できます。

ですが、リサイクル買取のような業者に申し込むことは

闇金と同じリスクを伴います。

代替手段として検討できる方法

・自治体の生活福祉資金貸付制度

・厚生労働省の生活困窮者自立支援制度

・法テラス（無料で弁護士・司法書士に相談可能）

これらの制度は返済負担が軽く

違法業者に巻き込まれる心配もありません。

まとめ｜リサイクル買取の利用はおすすめできない

リサイクル買取は「先払い買取」という名目で営業していますが

実態は高金利の貸し付けと変わらず、法律上の違法性が強い業者です。

「月倍」などの条件を提示している時点で

闇金まがいの運営形態である可能性が高く

利用すべきではありません。

お金に困っても、違法な業者に頼らず

公的な支援制度や専門家へ相談することが最善です。

先払い買取は一見便利そうに見えますが

その裏には大きなリスクが潜んでいます。